腰痛・臀部痛の症例

●症状
事務職で仕事中はほとんど座っているため右臀部が痛くなってくる。もう半年以上痛い。接骨院やマッサージ店にも行くが改善されない。最近は腰や大腿部も痛い。知人の紹介で来院。

●施術内容と経過
初診　動きで確認すると前屈時の痛みが強い。しゃがむ時にも痛みが出ている。臀部の筋が固い。
膝周りは柔らかい。臀部へ鍼をし前屈時、しゃがむ時の痛みが軽減。仙腸関節あたりが痛むとのことなので肩の方のツボへ鍼をし痛みは半減したとの事。仕上げに東洋医学的な全身調整をして終了。

2回目　3日後来院。痛みはまだ7割ほど残っている。仕事で長時間座るため戻ってしまう。前回と同じように臀部を中心に鍼をして手足の連動する場所へ鍼をした。

３～7回目　同じような施術を繰り返しほとんど痛みがなくなったため、様子を見てもらうことにした。

●考察
毎日１０時間ほど座り続けている。これは職業病といってもよいだろう。日本人は世界で１番座る時間が長く、長く座ると寿命が縮むという研究結果も出ている。臀部を圧迫することで下肢への血の流れが悪くなる。下肢を使わないのでふくらはぎのポンプ作用が動かずさらに血の流れが妨げられる。

東洋医学的には座りすぎると筋肉を使わないので筋肉が瘦せてきたり、また胃を圧迫するような猫背の姿勢が多くなるので、消化器に影響が出ると言われています。そして腰痛の多くは水(津液)不足が根本にあります。
以下の事を踏まえながら東洋医学的に身体の状態を診て判断していきます。

全身を調整する鍼灸施術を重ねていき腰痛になりにくい身体作りをして行くことをお勧めいたします。

当院では痛みをできる限りその場で軽減させ、その痛みの根本にある原因を東洋医学的に考え改善させる事を目的とした個人個人にあったオーダーメイド治療をしていきます。

●症状
過去にぎっくり腰をしてそこから治りきらず痛みが出たり引いたりをもう５年ほど繰り返している。整形外科に行くと軽度のヘルニアと診断。湿布をもらい経過観察。接骨院にも通うがあまり変わらず。最近では痛みがある日が多くなり腰が伸びずらくなってきたため、このままでは腰が曲がってくるのではと心配になり知人の紹介で来院。

●施術内容と経過
初診　動きを診ると後屈で痛みが強い。腰から膝にかけて筋の緊張がみられる。前屈から戻る時伸びきらない。膝、臀部に鍼をした所、少し良い。続いて手と肩甲骨内縁に鍼をし更に改善が見られたので、仕上げに東洋医学的な全身調整を行い初診は終了。患者様には症状の歴が長いほど時間はかかる、症状が戻りやすいと説明。

２回目　３日後来院。症状は少しラクになったかも位で、ほとんど戻っている。東洋医学的にみてこの方の原因の根本は血が足りない事である。血が筋肉を滋養するためその血が足りないので、いくら腰を治療して多少ラクになってもすぐ戻る。根本が解決していないためである。東洋医学的な全身調整で血が増える方向へ体質を改善して行く事が重要である。その為コツコツと治療を続けていくしかない。週２回のペースで通ってもらう。

７回目　症状はだいぶ良くなってきた。戻る周期も長くなってきたため、週1回の治療へ。

10回目　症状がほとんど気にならなくなった為終了。隔週でメンテナンスの為通われる。

●考察
この方は腰痛以外にも、睡眠障害、貧血傾向、足がつる、口が苦い、など色々な病症がありました。これらの東洋医学的な共通点は血が足りない時に現れる病症です。ひどくなると心も病みます。血は筋肉だけでなく精神も滋養していると考えられています。

東洋医学的な鍼灸施術で血が増えやすい巡りやすい体質へ改善させ、痛めにくい筋肉へと改善されていきます。そして体質が改善されるとその他の色々な病症の改善も見込めます。

当院では痛みをできる限りその場で軽減させ、その痛みの根本にある原因を東洋医学的に考え改善させる事を目的とした個人個人にあったオーダーメイド治療をしていきます。